SOMETHING GREAT 2025.05.08 田 嶋
昨年の暮れに風邪をひいて 血痰が出たり咳が続いたりしたので
年初に昭生病院で診てもらった。
レントゲンやCTを撮って診断の結果「 間質性肺炎」の疑いがある。
データ持参で 呼吸器内科の医者を紹介された。
色々な試験の上、はっきりしないので 2~3か月後に風邪でない時に
もう一度CTを撮ってくるように言われ、
そのようにした結果、「間質性肺炎」だが、リュウマチ性でもなく、膠原病でもなく、
年初にみられた 肺炎らしき陰も消えているし データ的には特に異常がないので
6か月様子を見て息切れが 酷くなるとかの変化があれば
大きな病院を紹介するということになった。
85歳にして はっきり「間質性肺炎」と病名を「宣告」されたことで、
伊藤協ちゃんも、木下キーヤンも この病気で亡くなっているし、
自分も愈々最後の病名を告げられた気がしてる。
そんな時、
偶々「サムシング・グレートは語る」〈到知出版社、平成14年発行〉という本を読んで
色々なことを知った。 そして 「命」により関心を持つようになった。
その中で「遺伝子工学の研究」(村上和雄氏)から
最近の遺伝子工学の研究で 超ミクロの世界、細胞の中の状態が段々分かってきた。
・全ての生き物(動植物全て)は細胞からできている。
・全ての生き物(動植物全て)は 同じ遺伝子暗号解読表を使っている。
解読に同じ辞書を使っている。どこかで繋がっている。「命」の基は一つである。
・体の中で酵素が働き 無数の化学反応が起こっているが、
その指令が遺伝子から出ている。
人間の身体は2~3年で入れ替わるが遺伝子は変わらない。Identityを保っている。
・一つの細胞(2000億分の1g)の中に30億個(塩基)の情報が書かれており、
人体を構成する40兆個の細胞が一刻の間違いなく動いている。
超ミクロの世界、これを可能にしているのは 人間技ではない、
これを可能にしているのは自然であり、目に見えない自然の働きである。
これをsomething great と名付けた。Something great は万人の体の中にある。
細胞の中の働きを知ると、生きていることが不思議であり、素晴らしいことであり、
有難いことであると感じる。
生き物の基盤は DNAという物質に支えられているが
果たして「生命」はDNA(物質)だけで動いているのか?
これがまだわからない。
・遺伝子は物質だが ハードとソフトの両方を持っている。
人間をこれ程うまく動かしているのは DNAに含まれる情報である。
遺伝子が個人のidentity を決め something greatからの情報を持っている。
・猿と人間の情報量の差は1.2~1.3%だが、
この差の中にsomething great の思い(情報)が入っている。
人間のみに 心の自由(理性)を与えて勝手に考えろとした。
このsomething great の思いを汲み取って 生きることが求められる。等々
また粟本神父の公教要理で、教会で「聖体拝領」を受けた
後に次のことを唱えて祈りなさいと教わった。
1)私はキリストを信じます 2)信仰の浅さをお許しください
3)今日まで生きて今の自分があることを感謝します 4)私の願いを聞いてください
5)これからもキリストを信じ続けます
教会に行く度に実行しているが something greatの話と重なるところがある。
私は葬儀の時に六甲教会の神父が話した
中山照彦君の最期にとても感銘を受けている。
彼は定年後大工の仕事を生業としていたが、
その中で子供たちに大工道具の使い方を教えていた。
そこで色々と感動したり楽しいことがあったのだろう。
死期を迎えた時に 彼は神父に「楽しいことばかりが思い浮かぶが
最後にどうしたらよいか」と尋ねた。
「最期は神様に委ねなさい」というと
彼は「そうします」と言って息を引き取ったとの話である。
私は写真を撮ったり、写友会の代表幹事を引き受けたり、
六甲15会の世話をしたり、
パートナーと生活をエンジョイしているが、その中から楽しさを感じ、
感動し、精一杯やることで 彼のような最期を迎える事が出来るか?
出来るように これからの生き方を考えてみようと思う。
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