MUZMUZ 15  森 寺





2024年07月17日 近況

ご無沙汰してます。
最近、めずらしい経験をしたので報告します。

終活作業をしている老妻から、納戸の古いタンスに入っている
「脇差」と「短刀」の始末をしてくれ、との要請。

昔、父の出征後、母の実家に疎開しており、
その蔵に疎開していた長持ちに 十数本の刀剣があったのを覚えている。

しかし、母が処分したと思っていたが、
どうもこの脇差と短刀は処分しないで タンスに残していたらしい。

見た目には、とても価値のあるものでないことは 歴然としているが、
脇差の「小柄」に森寺の家紋が打たれている。短刀は守り刀らしい。
このためもあってか 残していたものらしい。

刀剣は登録したもの以外は、銃刀法で所持が禁止されている。
登録するには、複雑な審議、費用、日時が掛かる。

この脇差、短刀は とても登録申請するに あたわないものなので、
警察に処分してもらうしかない。
というわけで、区の警察署に頼むことにした。

先日、この刀剣をもって、警察署、生活安全課へ行った。
取調室らしい部屋に連れていかれ、3人の係官による取り調べが始まった。
まず、これらの刀剣を持って、警察まで来たことは、
銃刀法違反で逮捕される事案である。

本来、警察に電話で通知し、係官が来宅し、
調査するべき状況であった、とまずお叱り。
その後、自宅のどの部屋の何処に どのような形であったのか、
いつどのような経緯で この刀剣を発見したのか、
発見後 今日出頭するまで、どのような理由で なにをしていたのか、
など取り調べ。

その後、この刀剣の所在の経緯、
父、祖父、曾祖父まで遡って陳述させられた。
3時間ほど掛かって、取り調べが行われ、

最後に、「上申書」なるものを書かされ、
刀剣を警察に提出、処分を依頼するところとなった。

いやいや、めずらしい経験でした。



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