MUZMUZ 15 山 本
2023年12月16日 MUZMUZ 2023/12 この歳になると 自分の周りも年寄りばかりで、 あっちを向いてもこっちを向いても、あまり良い話しがありません。 特に今年卯年は自分の年、良い年になるよう期待していたのですが、 しんどい年でした。しんどいことは早々忘れることにして、 自分が元気でいることを 想像していただけるように、下記してみようと思います。 (1) 自動車運転免許証3年更新できました。 これが最後の更新になると思います。そろそろ返上したら!と 周りから言われます。 施設入居者100人中、唯一人、愛車の予防安全装置付き軽自動車で、 病院、教会、コンビニへ出かける程度ですが、やっぱり便利です。 でも、夜間運転、高速道運転、長距離遠出は しないと決めています・・・ 運転が怖いからです。更に最も厳守していることとして、 他者を絶対に乗せないこと・・・これは亡き妻との約束です。 (2) 所属教会でのことですが、今年になって“祭壇奉仕”をやれと言われ、 木下昇さんのことを思いだし見習って、引き受けることにしました。 数年振りに、月一度の順番で、大理石3段の階段がある祭壇を 恐る恐る、 よ・ぼ・よ・ぼ、ふ・ら・ふ・ら、危なっかしい足取りで 上り下り、 務めています。 この教会の古くからの習慣で、祭壇奉仕は 子供たちの仕事のように なっていましたが、爺さまでも身体が動くのなら、しっかり努めなさいと、 神さまが お呼になったのでしょう? でも、先々月、案の定、水差し容器を脇テーブル上で倒してしまい・・・ 祭壇上ではないですぞ・・・水を少量こぼしてしまいました。 やっぱ、恐ろしいです。やっぱ、歳を感じます。 この様子、神さまは見て 知っておられるのでしょうネ、やっぱ! この他、葬儀係を務めています。 (3) コロナ禍の縛りから やっと解放され、 9月頃から 施設内でもいろいろな活動が 再開され出しました。 でも、インフルエンンザ対策のため、マスク着用や指手消毒は 徹底継続中 ではありますが、11月、施設で初めて “ボッチャ”をやってみようと いうことになり、区のスポーツ指導者を招いて 説明会があったので 参加してみました。10数名のご婦人方に混じって 3名の爺さまが、 2時間ほど、ルールの基礎から習って、ボール投げを体験しました。 普段、身体を殆ど動かさない自分には、結構、汗を流し運動している 感があり、“なるほど、これはスポーツだ”と実感しました。 とても面白いので、続けてみようと思っています。 「全日本高齢者施設対抗ボッチャ選手権大会」出場を目指して。 でも、この大会は、勿論、爺さまの仮想妄想のものです。 (4) 施設内での個人的な楽しみの一つ、気の合う3人(92歳、86歳、84歳)が 毎夕食時、遅くまで話し込みます。 大抵、TV番組で視たことが 話題の発端になります。 「映像の世紀」「歴史探偵」「NHK BSスペシャル」「BSプロファイラー」等の 歴史・ドキュメンタリー番組から「ワールドニュース」「スポーツニュース」 「ニュースウオッチ9」、「寅さん」「大喜利」「N響」等まで、 政治・経済・歴史・科学・スポーツ・芸能、何でもこい、 視た事から 話しがどんどん広がります。 92歳の経験豊富な大先輩は 深夜番組に はまり込み、 翌朝の午前中を 寝て過ごす人なのです。 (5) 上記の3人で、近々、“カラオケの会”に参加してみようと 話し合っています。3人ともこれまで一度も参加したことがないので、 先ずは参加者の顔ぶれ情報を 収集中です。 聞くところによると、歌うことの好きなご婦人方と 爺さま方14〜5名が 集まって、2時間も“ド演歌”を歌っているようです。 でも、飲み食いなし、マスク着用だそうです。 この他に“アルトの会”というグループがあって、叙情的情緒的な歌の コーラス・グループ・・・彼女たち自称の宣伝文句・・・だそうです。 こっちは呼称からご婦人方のグループのようですが、爺さまも大歓迎だとか。 いずれにせよ、居住者の大半はご婦人で、男は・・・爺さまは、 ひっそりおとなしくしています。 (6) 現施設に引っ越した後、3年間空き家にしてきた旧宅を、 息子たちも、誰も住みたいと言ってくれないので、 爺さま存命中に 処分することにしました。 建屋内外の片付けから 取り掛かりましたが、大変でした。 信頼できる専門業者に依頼して1週間、綺麗さっぱり空っぽになりました。 とても寂しい気分でした。 長年使ってきた愛着ある家具、寝具、衣服、書籍、食器などなど、 中でもアルバムを如何するか考えあぐねた末、全て・・・ 子供の時からの成長記録も、家族写真も、結婚の記念写真も、 旅行写真も・・・全て一切合切捨て去ろうと決断しました。 大げさな言い方かも知れませんが、自分たちの過去を全て消し去るような 感覚・気分でした。 屋内は全て片付きました。建屋・土地の処分は年を越します。 間もなく今年、卯年も終わり、新たな辰年を迎えようとしています。 2023/12月 山爺拝 |
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